ピンブラブログ

音楽と猫をこよなく愛する若干隠居気味のバンギャルブログ。

盆踊りとヴィジュアル系

先日、某所にてヴィジュアル系のライヴはファンの動作が一緒過ぎて気持ち悪い」「では何故このジャンルでは、どんな音楽性であっても “フリ”が存在するのか?」という議題が目に入りました。
それを受け、今回は以前から薄々と感じていた「盆踊り」とヴィジュアル系の関連性について考えていきたいと思います。

まず、我々がこよなく愛するヴィジュアル系というジャンルは、厳密に言うと音楽のジャンルではない。
ロックやポップスといったさまざまな音楽性、アート・ファッション・演劇・文学などのあらゆる芸術や娯楽が混沌としている日本ならではの総合文化。
まさにエンターテインメント。
そのカテゴリーに属するバンドのライヴは、大抵一定の“フリ”がある。

そこで、V系における“フリ”とは何ぞや?????」という方のために、参考動画をご用意致しました。
既に解散済みですが、一糸乱れぬファンのフリに定評のあるヴィジュアル系バンド・PIERROTをご紹介させて頂きます。


※敢えて酷いセンスの衣装を選びました。


最近のものでは、コチラの記事が参考になると思います↓


ヴィジュアル系バンドのイベントで思ったこと(お客様を海外から呼ぼう!テンカイジャパン)
http://www.apalog.com/kurita/archive/904


主に“フリ”の扇動をするのは、バンドのフロントマン=ヴォーカリスト
バンギャルヴィジュアル系のファンたちはそれに従い、ほぼ同じ向きで一列になり同じ動作を行う。

娯楽+結束。

盆踊りもジュリアナもパラパラも、皆が同じ動きをすることによって一種のトランス状態に陥る。
念仏という「信仰」から、「踊り」というパフォーマンスに重点が徐々にシフトしていった盆踊りも一種の宗教行事ですし、宗教的だと散々言われてきたヴィジュアル系のライヴと酷似する点が多い。

以前「相撲の八百長とヴィジュアル系」でも書きましたが、V系のライヴはバンギャルにとっての神事なのである。

そして非常に興味深いのが、その広まり方。

クラシックのような「記録再生型」の音楽は『音だけでなく楽譜を利用して伝達』されるのに対し、盆踊り唄やポピュラーのような「音声伝承型」の音楽は、主に『音声中心の伝達』…聞き覚えで伝達されるということ。

一つの楽曲を覚える際、世間一般のアーティストたちは譜面を用いる場面が主かもしれないが、我々バンギャルはそうでないことのほうが多い。

ライヴで実際に体感することから始まり、反復の意味を込めて音源を聴く(もちろん逆の場合もある)。
それから更に一体感を求めるため、自主的に、または仲間同士でフリの練習し、次のライヴへ備える。


例えばこのフリを覚えるための↓



練習用動画まで作られる位↓



ヴィジュアル系における“フリ”の統一感は重要なものなのです。

この広まり方は、先祖たちが文字に頼らず、目・耳・口・身振りなど「カラダ」で記憶し、伝えてきた盆踊りとよく似ている。
また、念仏信仰や盆踊りを広めていったのが下級宗教家や民衆たちだったというのも面白い。

暫く盆踊りの現場に遭遇していませんが、見掛けた際にはもっと注意深く観察したいと思います。


【参考文献】
◆盆踊りの世界
http://www.bonodori.net/